会費の勘定科目は?交際費や寄付金になるかも!【税務上の注意点も】

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    「会費の勘定科目は『諸会費』にしておけば大丈夫。」ちょっと待った。

    実は、会費は勘定科目の判断が難しい費用の一つです。

    会費の勘定目の候補は6通り。

    会費の勘定科目

    1. 諸会費・会費
    2. 雑費
    3. 前払費用
    4. 交際費
    5. 寄付金
    6. 繰延資産

    さらに、内容によっては「図書費」がふさわしい勘定科目のこともあるなど、一口に「会費」といっても内容によって勘定科目を使い分ける必要があります。

    この記事では、実は難しい会費の勘定科目について、具体例を用いて紹介します。

    筆者は上場企業で一般会計担当をしていた経験があり、会費の仕訳も実際に処理していました。

    会費の勘定科目で迷ったときは、参考にしてみてください。

    会費の勘定科目と仕訳は?【交際費・寄付金になることも】

    TAXと電卓

    会費は、単純に費用が発生するだけ、と考えがちですが、実は仕訳の判断が難しい費用のひとつ。資産に計上することもあります。

    会費の勘定科目の候補は次の6通り。

    会費の勘定科目

    1. 諸会費・会費
    2. 雑費
    3. 前払費用
    4. 交際費
    5. 寄付金
    6. 繰延資産

    会費の勘定科目の判断方法を具体例で解説し、仕訳も紹介します。

    会費の勘定科目1.諸会費・会費

    会費の勘定科目でもっとも一般的なのが「諸会費」「会費」。

    その名の通り、一般的な会費の支払いにはこの勘定科目を使います。

    例えば、以下のような会費が「諸会費」「会費」で処理できます。

    諸会費の例
  • 商工会議所の会費
  • 税理士会、医師会などの会費
  • 地域の自治会への会費
  • 同業者団体への会費
  • 諸会費の仕訳は次の通り。

    費用が発生して借方に、相手勘定は預金や現金です。

    諸会費の仕訳の例

    借方 貸方
    諸会費 1,000 現金 1,000

     

    以下で紹介する勘定科目でも、基本的に仕訳は同じです。

    勘定科目が諸会費になるのかどうか迷う、という方は他の勘定科目の候補も読み進めてみてください。

    会費の勘定科目2.雑費

    会費がめったに発生しないし、金額も小さいのにわざわざ「諸会費」という勘定科目を新設するのは面倒だ。という場合は雑費で処理してかまいません。

    ただし、雑費の金額が大きくなると何に費用がかかっているのかわからず、経営の改善点が見出しにくくなってしまいます。

    継続的に会費が発生するのであれば、「諸会費」の勘定科目を設けましょう。

    会費という名称でも、実質は書籍の購入代であれば、諸会費ではなく「図書費」が勘定科目としてふさわしいこともあるので、会費の内容で判断します。

    会費の勘定科目3.交際費

    会費の中には「交際費」となり税務上、注意が必要なものがあります。

    「交際費になるのは取引先との飲み会代だけじゃないの?」と思われるかもしれませんが、以下の会費は社交的な意味合いが強く、事業には直接的な関係が薄いとして交際費となります。

    交際費になる会費の例
    • ロータリークラブの会費
    • ライオンズクラブの会費

    国税庁が通達で交際費にするように定めています。

    (社交団体の入会金)
    (1) 法人会員として入会する場合 入会金は支出の日の属する連結事業年度の交際費とする。

    (2) 個人会員として入会する場合 入会金は個人会員たる特定の役員又は使用人に対する給与とする。

    第3款 会費及び入会金等の費用

    ロータリークラブやライオンズクラブの会費は、法人と個人事業主とで経費にできるかどうかが異なります。

    社交団体の会費の経費算入

  • 法人:交際費として経費算入
  • 個人事業主:経費算入が認められていない
  • 大企業の場合、会費部分の交際費は会計上の費用にできますが、損金算入はできません。資本金1億円未満の中小企業であれば、800万円を上限に損金算入が可能です。

    交際費の損金算入』についてはこちらの記事をご覧ください。

    交際費は損金算入ができる?判定基準のフローと実務を徹底解説

    個人事業主の会費については国税庁は通達を出していませんが、ロータリークラブの会費を経費にできないとした判決が出ています。

    会費の勘定科目4.寄付金

    「会費」という名称で払っているお金の中には、実は寄付金になる場合があります。

    寄付金とは、事業とは関係なく見返り(=対価)を求めずに支出するもので、法人税法では次のように述べられています。

    寄附金の額は、寄附金、拠出金、見舞金その他いずれの名義をもつてするかを問わず、内国法人が金銭その他の資産又は経済的な利益の贈与又は無償の供与(広告宣伝及び見本品の費用その他これらに類する費用並びに交際費、接待費及び福利厚生費とされるべきものを除く。次項において同じ。)をした場合における当該金銭の額若しくは金銭以外の資産のその贈与の時における価額又は当該経済的な利益のその供与の時における価額によるものとする。

    法人税法第 37 条第7項

    会費のなかでも寄付金にあたる例は次のようなものがあります。

    寄付金になる会費の例
    • NPO法人への賛助会費
    • 公共財団法人への賛助会費
    • 独立行政法人、社会福祉法人への会費 など

    特定の団体への会費の支払いは寄付金として税制上の優遇を受けることができます。

    詳しくは国税庁「No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」を確認しましょう。

    勘定科目が寄付金になる会費は対価性(見返り)がなく、公的な目的で活動している団体への支出です。

    会費の支払先が公的機関などの場合は、寄付金になるかどうかを確認しましょう。

    会費の勘定科目5.前払費用

    会費の中には前払費用という資産勘定に計上することもあります。前払費用は「費用」と名前につくのに資産勘定というややこしい勘定科目です。

    前払費用はその名の通り、「費用の前払い」です。したがって、対価をこれから受け取る権利として資産に計上するのです。

    例を紹介します。

    前払費用になる会費の例
    • 購読料を2年先の分まで支払った
    • 同業団体の会費を3年分まとめて支払った

    このように、「諸会費」で処理される費用をまとめて1年以上先まで支払うような場合には、次の事業年度の分は前払費用に計上することになります。

    会費の対象が1年以内であれば短期前払費用にあたり、年度をまたいでいても支払ったときに費用で処理ができます。(法人税基本通達2-2-14

    前払費用の仕訳の例を見ていきましょう。

    前払費用になる会費の仕訳

    向こう3年の会費30万円を支払った場合の例。12月末決算の会社が1月1日に会費を払ったとする。
    保険料の支払い時の仕訳

    借方 貸方
    諸会費 300,000 預金 300,000

     

    支払ったときにいったん、支払保険料など出処理をします。

    12月末の決算仕訳

    借方 貸方
    前払費用 200,000 諸会費 200,000

     

    まだ役務の提供を受けていない2年分の保険料を前払費用に振り替えます。

    翌期首の仕訳

    借方 貸方
    前払費用 200,000 諸会費 200,000

     

    翌期首に振り戻しの処理を行います。

    前払費用は奥が深いので、こちらの記事も参考にしてみてください。

    前払費用を仕訳(計上)する時のポイント!資産になる理由は?

    前払金と前渡金の違いはこちらの記事をご覧ください。

    前渡金(前払金)とは?仕訳を具体例と図でわかりやすく解説

    会費の勘定科目6.繰延資産

    会費という名前がついていてもじつは繰延資産という場合も。繰延資産はすぐには費用化できず、償却する必要があります。

    繰延資産とは支払後もその効果が長期的に見込まれるものです。

    例でみてみましょう。

    繰延資産になる会費の例
    • 事業を始めるにあたって団体に加入した際の会費
    • 業界団体への入会金
    • 共同で利用する施設を建てるための会費

    繰延資産は会計上と税務上で意味合いが異なるなど少し複雑です。詳しく知りたい方はこちらの記事もご確認ください。

    繰越資産とは?仕訳の注意点は?償却についても解説!

    会費の消費税はどうやって処理する?【不課税の場合も】


    会費には消費税がかかるものもあれば、不課税になるものもあります。

    不課税と非課税との違いは次の通りです。

  • 不課税:対価を得て行うことに当たらない寄付や国外取引
  • 非課税:課税対象になじまないもの。土地や有価証券、商品券などの譲渡など
  • 国税庁「No.6209 非課税と不課税の違い」より

    たとえば、同業者団体に支払う会費は支払の対価がないので、基本的に不課税です。

    一方、次のような会費は対価性があるので消費税がかかります。

    課税取引の会費の例
    • クレジットカードの年会費
    • 書籍の定期購読代としての会費
    • セミナーへの参加代としての会費

    請求書や領収書に、消費税の記載があれば課税取引です。消費税が明記されておらず、判断に迷うなら直接問い合わせて確認してもよいでしょう。

    個人事業主が払った会費の会計処理は?

    個人事業主が会費を支払う場合も、勘定科目の扱いなどは基本的に法人と同じです。

    ただし、注意点が2点あります。

    個人事業主の会費処理の注意点

  • プライベート目的の会費は経費にならない
  • ロータリークラブの会費は経費として認められない
  • 個人事業主が事業に関係のない会費を支払ったのであれば、プライベートの支出とみなされて経費にはできません。

    仕事でもプライベートでも使うものに支払った会費であれば、「家事按分」の考え方で仕事に利用した分の費用のみ経費にできます。

    個人事業主のロータリークラブの会費代は、先に述べた通り経費として認められていません。たとえ、ロータリークラブの社交の場で仕事のつながりができる、としても経費として認めないという判例があります。

    会費の勘定科目と仕訳|まとめ

    会費を支払ったときの勘定科目は次の6通りです。

    会費の勘定科目

    1. 諸会費・会費
    2. 雑費
    3. 前払費用
    4. 交際費
    5. 寄付金
    6. 繰延資産

    そのほか、会費の内容によっては「図書費」などの勘定科目がふさわしいこともあります。

    「会費」という名称だけで判断せず、会費の内容に合った仕訳を心がけましょう。

    この記事で述べた通り、会費は交際費や寄付金など税務上の論点になりやすい勘定科目にあたることもあります。また、不課税取引のことも多いなど消費税の取り扱いにも注意が必要です。

    勘定科目に迷ったときはこの記事を読み返してみてください。