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RPAとAIの違いは『自己学習能力』!具体例で丁寧に解説!

更新日:2022.09.18

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最近では技術がめまぐるしく変化しており、RPA・AIといった英語の頭文字を目にする機会も増えてきましたね。しかしながら、「名前は聞いたことがあるけどうまく説明できない」「結局RPAとAIの違いがわからない」といった方が多いのではないでしょうか。

RPAとAIの違いを一言で表すと、「自己学習能力」の有無です。
RPA(Robotic Process Automation)は人間が指示を出し、ソフトウェアがその命令どおりに実行します。
一方で、AI(Artificial Intelligence)は自己学習能力をもっており、人間の力を借りずとも自律している存在として認識されています。

つまり、AIではあらかじめ大量の知識やパターンをを与えておくと、そのデータを基にしてAI自ら学習を始めていき、場合によっては人間には考えられなかったアウトプットをうみだすことができます。RPAとAI2つの技術が組みあわされることで、日常の業務を大きく効率化することができます。

人間の設定通りに動くRPAと自己学習を重ねるAI

RPAは業務を向上するために設計されたソフトウェアです。人間が設定し、メンテナンスをすることで定められたように動いてくれます。上記のように、3段階でレベルが分けられておりRPAの中にAIの技術が含まれているとも言えます。Class 3.0ではディープランニングができるため、AIの要素は他の2段階に比べて高くなっています。

つまり、設定されたことを確実にこなしていくのがRPAです。またRPAは独自で活用するというよりも何かと組み合わせることにより力を発揮します。

一方でAIは自己学習能力をもっており、人間の力を借りずとも自律している存在として認識されています。つまり、予め大量の知識を与えておくと、そのデータを基にしてAI自ら学習を始めていき、場合によっては人間には考えられなかった産物まで生み出すことが可能となっています。

AIの力は無知数であり、人間の想像をはるかに超え続けるでしょう。既に囲碁の世界ではAIが人間が思いもよらなかった手を考え出し、勝利を繰り返しています。音楽や本などといった芸術面でも成果をだしており、注目を浴びています。

RPAでは特別な知識が不要な点や、定型業務をこなせることから、比較的に導入しやすいかと思います。一方でAIはまだまだ未知数なこともあり、一般的な企業では導入に踏み込めなかったり、ニーズがなかったりもします。

将来的にはAIをRPAに連携させることを視野にいれた上で、RPAの導入に踏み込んでいる会社も多いようです。特に今は業務の効率化を目指す企業が多く、残業を無くそうと必死です。そのためRPAの需要は強くなってきています。

RPAとは「ロボットによる業務自動化」

RPAとは、(Robotic Process Automation)の頭文字です。名前に「ロボット」がついていますが、実際は物理的なロボットでは全くなく、パソコンやサーバー上で動作するソフトウェアのことを表します。

認知技術である機械学習や人工知能等を利用しており、業務活性化や生産性向上に繋がるツールとして利用されています。予め設定しておいたルールに沿って業務を自動的に行うことができ、本来人間がしていた業務を代わりにしてこなしていきます。個人間というよりも企業や団体でのグループ業務で特に活用しやすくなっています。

仮想知的労働者(Digital Labor)と呼ばれることもあり、「働き方改革」に伴う社会的課題の解決に繋がる期待からも人気を集めています。

これまでの業務の一部を自動化してくれることにより、社員の業務効率を上げることを促進してくれます。

機械学習や深層学習に特化したAI

「AI」について聞く頻度が増えてきたように感じます。AIも既にビジネス面で活躍しています。顧客への対応であったり、小型ロボットに搭載したり、芸術面で素晴らしい作品を披露するレベルになってきました。

「機械学習」

AIの特徴の一つである機械学習ですが、自らデータを反復し解析し、そのデータを蓄積し続け新しいものを生み出していきます。自ら考え組み合わせるという人間がするような行動をAIは可能にしました。

「ディープラーニング」

深層学習ではより人間に近い考え方で情報処理が行えます。これまで人間が考えられなかった方法なども生まれてきています。

今はPRAにAIが連携された製品はあり、今度も開発は進んでいくでしょう。しかし現段階では、RPAは細かく指定されたものに沿って処理するだけであってAIのように情報を分析、蓄積、考えるなどといった人間の脳のような働きはできません。

RPAを表す3段階

RPAは適用対象となる機能や対象の作業難易度に伴い3つの段階にわけられます。高いレベルになるにつれ、複雑さや高度さを求めることができます。

Class 1.0  (RPA:Robotic Process Automation)

Class1.0は定型業務自動化、すなわち予め定められたルールベースで動く段階のことを指します。これまでの人間の定型業務をこなすソフトウェアロボットのことをいい、現段階のRPAがこのレベルです。
ルールエンジンや業務フロー管理、画像認識などといった機能が搭載されている上に、設定を会社にあわせて柔軟に設定できます。

Class 2.0(EPA:Enhanced Process Automation)

Class2.0とは一部非定型業務自動化のことを指し、自動化できる領域で発展している段階のことです。紙媒体によるアンケート用紙の集計や内容の分析などといった非構造化データを扱う作業システム化によく用いられます。Class1.0に比べ、イレギュラーな場面でも対応できるため、柔軟に業務がこなされ、RPAでは頼めない否定定型業務を任せることもできるようになりました。

Class 3.0 (CA:Cognitive Automation)

Class3.0は高度な自動化、すなわち「自律」的に自動化される段階を指します。しかしまだまだ先の技術であるため、定義も曖昧で説明されにくい状況です。CAは単に情報を整理してくれるだけでなく意思決定でさえ行えます。ディープランニング(深層学習)により、与えられた情報を元に学習・成長していきます。

RPAとAIを組み合わせた3つの活用事例

近年は人工知能(AI)が著しく普及しています。現時点では人工知能にできることは依然として限りがありますが、自動運転や画像診断などの分野においてはすでに人間の能力を大きくうわまりつつあります。ここではRPAと深く関わりを持つ人工知能分野である、1.コンピュータビジョン、2.音声認識、3.データ解析について触れたいと思います。

コンピュータビジョン

コンピュータビジョンとは、コンピュータが人間の視覚システムのように画像や動画を認識するための技術のことです。医療現場においてレントゲンやエコー検査などの画像診断を医者に代わって担当し、医者より高い精度で疾患を発見します。RPAへの活用事例として、従来の手書きで書かれた資料やデータをデジタル情報に読み替えるサービスがあります。日本は特に手書きの資料が多いため、入力ミスがなくキーボード入力が不要なRPAサービスは広く使用されています。

音声認識技術

音声認識技術とは、人間の聴覚機能のようにコンピュータが音声を認識するための技術を指します。人間の声などをコンピュータに認識させることで話し言葉を文字に変換することで、キーボード入力の手間が省かれる。代表的なサービスとしてsiriやAmazonEchoなどのスマートスピーカーがある。RPAへの活用事例として、電話の自動応対と音声入力機能とがあります。

電話の自動応対の導入により企業は人件費や研修費を大幅に削減でき、従来電話業務に咲いていた人材を他の業務に従事させられるようになりました。銀行のコールセンターは電話の自動応対サービスをいち早く導入し、顧客満足の向上と人件費の削減に成功しています。

データ解析

データ解析から精度の高い洞察を獲得するための技術として、機械学習があります。人間が分析できるデータ量と分析したデータを適切にカテゴリー化することには限界があり、これをコンピュータが代替することで、膨大なデータを扱うことができ、その大量のデータ間の関連付けやグループ分けを通して人間が発見できない洞察や知見を得ることができます。

RPAへの活用事例として、GoogleAnalyticsに代表されるマーケティングツールやビッグデータ解析ツールなどがあります。こうしたサービスが登場したおかげで、膨大なデータを自動的に収集および分析することで、人間が気が付かないことを多く発見できるようになりました。

AI技術の目覚ましい進歩により、多くの業務を機械が代行できるようになりました。しかしAIは人間の補助をあらゆる点で依然として必要とします。そのため、自社の人材と予算などを考慮し、機械と人との間で最大の相乗効果を生み出せるRPAやAIサービスの導入ができるかが、鍵となります。

RPAの6つの長所・メリットとは?

長所1. 人為的なミスがなくなる

機械が業務を遂行するため、人為的ミスの発生リスクは皆無となり、業務の質に波はなく、常に高いレベルが保たれます。

長所2. 業務時間の短縮

機械は人間よりはるかに速いため、人件費の削減にも繋がります。

長所3. 導入が難しくない

RPA開発企業のサービスと利用契約を結ぶため、導入に際してプログラミング等の専門知識が不必要です。ただ多種多様なRPAサービスが存在するため、それらの中から自社にとって最適なものを慎重に検討しなければなりません。

長所4. ロボットのため労働時間制限がない

人は労働できる時間が限られており、均一的な質を担保できません。一方でRPAは、24時間365日稼働させることができます。

長所5. 放置できる

部下の場合は教育したり、質問やアドバイスをの時間をとる必要も出てきますが、RPAの場合は既に知識が内蔵されているため、任せられます。

長所6. パソコン操作が簡単で見やすい

画面上に表示されている図形や色、文字列の判別をしてくれるだけではなく、アプリを使用する際のIDやパスワードの自動入力を行ってくれるため大変便利になっています。

RPAの4つのデメリット・欠点とは?

RPAを導入することの利点は大きいように思われますが、短所も同じようあります。ここからはマイナス点にフォーカスして見てみましょう。

欠点1. ITリテラシーの低いユーザーは対応できない

RPAを導入したとしても、ITリテラシーの低い社員はRPAの機能を十分に発揮させる前に使用を止めてしまう場合があります。導入数か月後には放置してしまっている事例もあります。

欠点2. 設定に工夫したり時間をとられてしまう

RPAの会社にもよりますが、自社で設定したり、カスタマイズを加える際に時間や手間がかかってしまう場合もでてきます。

欠点3. 対応力がない

カスタマイズされていない状況に陥った場合には、対応されないため、クオリティが下がります。その点で言うと人間の方が柔軟性もあり、スムーズに事が済みます。

欠点4. 代行できる業務は一部だけ

RPAが人間の代わりに業務を行わせられますが、全部の仕事が代行可能なわけではありません。コンビネーションが大切となってきます。
特にデータ入力や修正、照合に活用されるケースが多くPRAの力を発揮しているといえます。

RPAから期待される社会的貢献

労働不足解決への一歩

少子高齢化が進んできており、50年後の2060年(平成72年)には高齢者の割合が39.9%と言われています。これは2.5人に1人が65歳以上となることを意味しており、超高齢化社会による日本の労働者不足の訪れることは言うまでもないでしょう。

RPAを含めたデジタル技術を活用することにより、本来は人間が行っていた流れ作業といった決まった業務を代わりにやってくれるため、労働者不足問題に役だちます。また業務の効率化も行えるため、生産性の高い働き方ができる社会が期待されています。

苦痛な仕事から解放され人権の尊重へ

職種によっては離職率が高かったり、場合によっては精神的に追い詰められる人もいます。新卒で入社してきても、苦情対応への辛さや同じ作業の繰り返しなどから、人権を侵され、精神的に安全ではない労働業務があります。

人によっては気にならない人、楽しみを見出せる人など様々なため、厳しい業務を全部を排除すべきだという訳ではありませんが、無理に続けるべきではないはずです。人間にとって苦痛な労働もRPAの補助を受けることで、無駄なストレスを軽減できます。

仕事に対するイメージを「苦痛」から「楽しい」へ変わる人が増えると思うと嬉しいですよね。

より有効的なものへの投資

これまでの人件費を減らすことによって、他に回せる資金がでてきます。社員への給料を上げるとこでモチベーションの向上に繋げたり、新たなツールや機械を導入することで更なる業務効率アップを目指せます。

まとめ

日本の人口減少に伴い、若者の働き手不足が心配されています。それに伴いテクノロジーも発展してきました。まだまだデメリットや改善点があるものの、RPAといった技術を駆使していくことで、業務の無駄を減らし本業の効率化につなげていってほしいですね。IT導入補助金制度等も積極的に活用していき、日本企業が更に発展していくと幸いです。

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