経費精算

領収書なしでも交通費の精算は可能?その場合の精算方法は?

更新日:2023.08.17

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新幹線

電車やバスの乗車券代の領収書がもらえなかった、交通費の領収書をなくしてしまった・・・こんな時は「これはもう精算してもらえないの?」とまず不安になりますよね。

意外と知られていないのですが、税法上は領収書が無くても経費の精算は可能とされています。だからと言って領収書なしの精算を許可してしまうと、なんでもありの無法地帯となってりかねません。それを避けるために「領収書が無ければ精算は不可能」というルールを通達している会社がほとんどです。

→ダウンロード:経理担当のための「領収書保管マニュアル」

つまり、交通費のような領収書をもらうのが難しいケースでは、暗黙の了解として領収書なしの精算方法が用意されている場合が非常に多いです。今回は領収書が無い・紛失してしまった場合の精算方法について、書類の書き方も含めて詳しく説明します。

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領収書がない場合の交通費精算のやり方3ステップ

ステップ1:経理担当者に会社の規程を確認しよう

領収書なしでの交通費精算をするためにまず確認して欲しいのが、会社の規程です。例えば書類整理の際に、A4サイズで整理されているファイルの中に時々B5サイズの用紙が入っていたら、書類が探しづらいですよね。

このように法律では定められていなくても、処理をスムーズにするために会社独自のルール化がされている場合が多いです。会社の規程を無視して書類を作成すると、作り直しや不受理となって二度手間になってしまうため、事前に社内のルールを経理担当者に確認しておきましょう。

ステップ2:交通費精算書や出金伝票に記入しよう

ごくまれに、1,000円未満の精算なら領収書も書類も不要というルールの会社もありますが、多くの会社が領収書なしでの交通費精算のために書類の提出を必要とします。この場合は、「交通費精算書」または「出金伝票」のいずれかを利用することが多いです。
つまり、この2つの書類の書き方をマスターすれば、交通費精算をスムーズに行なえるということです。
出金伝票と交通費精算書はこういった書類です。

■交通費精算書

交通費精算書

■出金伝票

出金伝票

こちらからテンプレートの元ファイルをダウンロードできますのでご活用ください。この2つの書類の書き方については、後ほど詳しく説明します。
ファイル1. 出金伝票
ファイル2. 交通費精算書

ステップ3:出金を裏付ける書類のコピーを添付して提出しよう

領収書なしでの交通費精算を可能にするには、経理担当者のチェックをクリアしなければいけません。そのためのポイントとして実践してほしいのが、交通費の精算金額が正しいことを裏付ける書類のコピーを添付する作業です。

交通費を精算するということは、仕事の展示会参加や出張などが理由が多いかと思います。その時の出張日報や展示会の日時や場所がわかる資料等を添付して提出しましょう。

監査などが入った時に証明できる書類が揃っていると、経理担当者は非常に助かります。面倒でも書類をきっちり揃えて提出することで、経理担当者の印象が良くなるでしょう。処理もスムーズになるため結果的に早く精算されるなど、メリットも多いです。

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領収書なしの交通費精算書類を作ってみよう!~交通費精算書~

交通費精算書とは?一般的な交通費精算書のフォーマット

ここからは、実際に交通費精算書を作成する手順を見ていきましょう。こちらが交通費精算書のフォーマットです。

交通費精算書
(※申請日や氏名、日付、訪問先、交通機関、出発地、到着地、片道か往復か、金額などの情報が必要になります。)

交通費精算書の書き方

書き方1.申請日と氏名を記入する

交通費精算書作り方1


まずは申請日と部署名・氏名を記入します。申請日には交通費精算書を提出する日付を、部署名と氏名は提出者の情報を記入します。

書き方2.日付・訪問先・交通機関・出発地・到着地を記入する

交通費精算書説明2


日付欄には経費を使った日付を、訪問先は出張や展示会などで行った場所を記入します。交通機関には電車やバスなどの利用した交通機関を記載し、出発地と到着地も合わせて記入しましょう。

書き方3.片道・往復、金額を記入する

交通費精算書説明3


必ずしも往復で同じ交通機関を利用するとは限りません。片道または往復記載欄に必ず「片道」か「往復」の情報を記載しておきましょう。金額欄には交通機関の利用で支払った金額を記載します。

書き方4.合計金額を計算して記入する

交通費精算書説明4


すべての交通機関を記入する事ができたら最後に合計金額を計算します。この合計金額が精算される金額になりますので、提出前に必ず確認しておきましょう。

書き方の注意点!往復の場合は往復の金額を記入する

交通費精算書 注意点


交通費精算書で間違えやすいポイントは、片道または往復に関する情報です。必ず片道か往復かを記載し、金額欄には片道なら片道の金額を、往復なら往復料金を記載してください。

交通費精算書はガソリン代の精算も可能?

社用車を利用できなかった場合のガソリン代の精算を諦めていませんか? 会社の規程にもよりますが、ガソリン代の精算も交通費精算書で申請できる場合もあります。

精算が可能な会社では、就業規則に1リットルあたりの金額が記載されているはずです。それに従ってキロ数×単価で計算した結果を交通費精算書に記載しましょう。詳しくは経理担当者に確認してみてください。

【関連する無料ガイドブック】
▶ 領収書の山に埋もれない!経理担当のための「領収書保管マニュアル」
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領収書保管マニュアル 領収書保管マニュアル

領収書なしの交通費精算書類を作ってみよう!~出金伝票~

出金伝票とは?一般的な出金伝票のフォーマット

続いて、出金伝票のフォーマットを紹介します。一般的な出金伝票のフォーマットはこちらです。

出金伝票

申請日や氏名、勘定科目、摘要、金額などの情報が必要となります。出金伝票は100円均一や文具店でも販売しています。会社がまとめて購入していることもあるので、必ず規程のフォーマットを確認しましょう。

出金伝票の具体的な書き方

書き方1.申請日・氏名・支払先を記入する

出金伝票説明1


交通費精算書を同様に、まずは申請日と氏名を記入します。支払い先はバス会社や鉄道会社の名前を記載しますが、不明だったり複数の交通機関を一度に申請する場合には空欄でも構いません。

書き方2.勘定科目・摘要・金額を記入する

出金伝票説明2


摘要欄には出発地と到着地、目的を記入しましょう。金額欄も交通費精算書と同様に精算する金額を記入しておきます。

勘定科目は交通費の精算の場合は「旅費交通費」で問題ありません。もし交通費以外のものを申請する場合には勘定科目も異なるので、経理担当者に確認しましょう。

書き方3.合計金額を計算して記入する

出金伝票説明3


すべての欄に記入が完了したら、合計金額を計算します。こちらも交通費精算書と同様に合計金額に記載した金額が精算されるので、提出前に必ずチェックしてください。

出金伝票作成の注意点!摘要欄はできるだけ詳しく!

出金伝票 注意点


出金伝票は交通費精算書と比較すると記入する項目が細分化されていません。そのため、摘要欄に細かく記載する必要があります。1行に収まらなければ2行以上使っても構いませんので、「出発地」「到着地」「片道または往復」「目的」を必ず記入しましょう。

出金伝票なら交通費以外の経費を精算できる?

出金伝票を使えば、香典や自動販売機でジュースを買った時などの、交通費以外の領収書が発生しない経費の精算にも利用できます。出金伝票は領収書がない支払いを証明するものとされています。少額の精算を諦めていた場合は是非活用してください。

注意点としては、乱用すると監査時に怪しまれる可能性があるということです。そのため、証拠となる葬儀の案内状やジュースを購入した現場名などの情報を添付すると信憑性が増し、精算のチェックが通りやすくなります。

まとめ

領収書が無ければ交通費精算ができないと考えて精算自体をしないのはとてももったいないです。税法上は領収書なしの経費精算は認められているので、遠慮せずに申請をしておきましょう。ただ、監査などの調査が入った際に証明できる資料や情報を残しておく必要がある点には注意してください。
今回紹介した交通費精算書や出金伝票をマスターしておけば、経費の精算が格段に手軽になります。慣れれば数分で記入できるので、この機会にマスターしてしまいましょう。

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