【税理士監修】電子帳簿保存法とは?申請方法や領収書電子化のメリットを解説!

経理部門必見!!『電子帳簿保存法まとめ

多くの企業でIT化が叫ばれる昨今。
電子帳簿保存法』は日本のすべての企業にとって重要になっています。

そこで電子帳簿保存法の最新情報について
初心者にもわかりやすくまとめた資料を、無料でプレゼント

こちらのページからダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

  • そもそも電子帳簿保存法とは?
  • 2020年10月最新改正ポイント
  • 2019年以前のまとめ
  • 3分でわかる『電子帳簿保存法』無料GET

    >>『電子帳簿保存法』についてはこちら

    あなたのオフィスには、まだ紙の資料が溢れていますか?もし、ペーパーレスな現代的オフィスなら、この記事を読む必要はありません。しかし、ペーパーレスな会社を目指したいのであれば、ぜひ読んでみてください。

    さて、2016年よりスキャナ保存が本格化され、経理業務をペーパーレス化できるようになりました。スキャナ保存とは、電子帳簿保存法により規定されている保存方法の1つです。

    電子帳簿保存法とは、国税関係帳簿書類の電子データの保存を認めた法律です。もちろん領収書は、国税関係帳簿書類の1つなので電子データ化が可能です。つまり、ペーパーレス化をするためには、電子帳簿保存法の理解が必須になります。

    この記事では、電子帳簿保存法について解説し、どの会社にも必ず存在する「領収書」を電子化するメリットについてご紹介します。

    『電子帳簿保存法』の情報まとめダウンロード

    電子帳簿保存法とは?

    電子帳簿保存法とは、国税関係帳簿書類の電子データでの保存を認めた法律です。
    領収証のような証憑書類を始め、帳簿や決算関係書類の電子データの保存を認めています。

    1998年に初めて制定された当初は、利用しづらい要件が多い法律でしたが、2020年現在では、改正により要件の緩和が進み多くの会社が利用しています。特に、2018年の改正で、A4サイズ以下の領収書の保存が可能になったことでペーパーレスに向かう会社が増えています。

    具体的に電子帳簿保存法が定めていること

    電子帳簿保存法では、以下のことを定めています。

    1. 国税関係帳簿書類の電磁的記録による保存
    2. 国税関係帳簿書類をスキャナで読み取る電子保存
    3. 電子取引の取引情報の電子保存

    1.は、最初の記録からPCで一貫して作成した場合の保存方法です。

    2.は、紙媒体をスキャナを用いて取り込む保存方法です。スキャナについては、スマホのカメラでも利用でき、その利用範囲は広くなっています。

    3.は、インターネット等を利用して取引先との間で取引情報をやり取りした場合の保存方法です。この記事では、1.と2.について説明します。

    対象となる国税関係帳簿書類とは?

    電子保存できる書類は、国税関係帳簿書類です。したがって、これから紹介する国税関係帳簿書類については、すべて電子データでの保存ができます。しかし、スキャナ保存できる書類は、その中でもほんの一部です。

    それぞれを以下の表にまとめたので参考してください。

    国税関係帳簿書類 書類の名称 スキャナ保存
    帳簿 仕訳帳・総勘定元帳(主要簿) 対象外
    決算関係書類 損益計算書・貸借対照表・棚卸表… 対象外
    取引先関係書類(発行分) 契約書・領収書・請求書… 対象外
    取引先関係書類(受領分) 契約書・領収書・請求書… 対象

     

    対象とならない国税関係帳簿書類とは?

    対象となる書類がある一方で、対象とならない国税関係帳簿書類も存在します。

    そんな対象とならない国税関係帳簿書類は、第三者が作成した紙媒体の資料が該当します。

    具体的には、以下の書類です。

    • 手書きで作成した仕訳帳、総勘定元帳等の主要簿
    • 手書きで作成した請求書の写しや補助簿

    電子帳簿保存制度が生まれた背景は?

    帳簿書類は7年間保存しなければなりません。1年分でも膨大な量になる帳簿書類は保管スペースを圧迫しています。おさまりきれずに保管場所を借りることもありますね。

    この「紙に埋もれている状態」は、費用面からも労力面からも効率がいいとは言えません。必要な情報をすぐ確認できない状態では、今後の経営活動にも支障をきたします。この状態を改善するために生まれたのが「電子帳簿保存法」です。

    データ化することでペーパーレスにし、書類を作っていた労力と保管にかかっていた費用の削減ができるようになりました。

    電子帳簿保存法へ対応するべき3つのメリット

    電子帳簿保存法へ対応するメリットをそれぞれ3つずつ解説します。

    メリット1. 紙特有のリスクの軽減

    電子帳簿保存法へ対応することにより紙のまま保存している領収書をデータで保存することができるようになります。

    従来は、下記のような紙であるがゆえの以下のリスクが生じていました。

  • 印字が薄れてしまって読めない
  • 誤って破棄してしまった・破ってしまった
  • 保管用のファイルがいっぱいで置くスペースがない
  • 電子帳簿保存法へ対応することによりこれらのリスクを軽減させることができます。

    メリット2. 検索性が高まり、会計監査、内部統制等の調査が楽

    電子帳簿保存法対応による領収書の電子化に伴い、領収書のデータが揃うことになります。

    会計監査や内部統制で領収書を確認する際、今まではオファーを受けた経理担当者が一つ一つ帳簿をめくって領収書を探していましたが、この行為そのものが必要なくなります。

    スキャナ保存制度の要件を満たす形で電子化すると、マニュアルさえあれば誰にでも該当の伝票が検索可能になるので、経理担当者が書類を探す必要もなくなります。

    メリット3. 働き方改革の手助けになる

    領収書を電子化することは、働き方改革にも有益です。特に、経理の残業代がかさんでいる会社にとっては朗報でしょう。

    電子化されているデータは、出先でも確認が可能です。今まで社内でしかできなかった経理業務を外で行うことができるようになるのは電子化の大きなメリットです。私は在宅で経理業務をこなすことがありますが、何ら不便を感じることなく仕事ができています。

    電子帳簿保存法へ対応する際の3つのデメリット

    電子帳簿保存法へ対応するデメリットをそれぞれ3つずつ解説します。

    デメリット1. 領収書の申請者(提出者)の教育が大変

    領収書の申請者(提出者)の教育は、大変です。

    直筆サインの記載やPDF化、撮影等、領収書の申請者には今までなかった業務負担がかかります。今までとやり方が変わることを嫌がられたり、また、なかなか新しいやり方に慣れてもらえなかったりと、運用が軌道に乗るまでは苦労の連続です。

    特に、スマートフォン、デジタルカメラでの撮影時には注意が必要です。領収書に影がかかり判読が難しい形で撮影されていたり、一部必要な情報が切れていたりします。

    デメリット2. 制度の適用のための準備に費用がかかる

    スキャナ保存制度を適用させるためには、システム費及び人件費が発生します。システム費とは、システムの導入費やランニングコストのことで、人件費とは、スキャナ保存制度に合わせた社内ルールの制定や社員教育のための費用です。

    システム費と人件費は、スキャナ保存制度を適用させるために、どの会社にも必要不可欠な費用です。また、費用が発生することに加えて、スキャナ保存制度は利益が出る業務改革ではないので、資金決裁者の理解を得難いことがあります。

    いかに電子帳簿保存法が業務ひいては会社のメリットとなるか、まずは経理担当者がしっかりと理解した上で提案していく必要があるでしょう。

    デメリット3. 税務署に指摘される可能性がある

    電子帳簿保存法を適用している会社で、税務調査を受けた会社がまだほとんどありません。

    税務調査に立ち会ったことのある経理担当者であればわかるかと思いますが、どの程度なら

    • 問題がないのか
    • グレーなのか

    といった肌感覚が電子帳簿保存法ではまったくつかめません。

    実際に制度を適用する際には、税理士、会計士等専門家に意見を仰ぎ、運用ルールや電子化された領収書の保存状況の確認をしてもらうことをお勧めします。

    電子帳簿保存法の保存期間』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    電子帳簿保存法のよくあるQ&A!保存期間はいつまで?

    電子帳簿保存法までの申請のプロセス・流れ

    電子帳簿保存法を適用し、書類を電子データ化させるための申請プロセスや流れはイメージできますか?

    電子帳簿保存法の申請』についてより詳しく知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてください。

    【初心者向け】電子帳簿保存法の申請方法をわかりやすく解説!

    国税関係帳簿書類の電子化・スキャン保存要件を解説

    電子化するためには要件があります。これから紹介する要件をすべて満たすことによって初めてペーパーレス化を実現できます。それぞれの要件は以下の通りです。全て満たしてペーパーレスを実現させてみてはいかがでしょうか?

    国税関係帳簿書類の電子化要件

  • 真実性の確保
  • 可視性の確保
  • スキャナ保存の要件

  • 入力期間の制限
  • 一定水準以上の解像度(200dpi 以上)による読み取り
  • 解像度が200dpi以上及び赤、緑、青の階調がそれぞれ256階調以上
  • タイムスタンプの付与
  • 読取情報の保存
  • ヴァージョン管理
  • 入力者等情報の確認
  • 適正事務処理要件
  • スキャン文書と帳簿と相互関連性の保持
  • 見読可能装置の備付け
  • 電子計算機処理システムの開発関係書類等の備付け
  • 検索機能の確保
  • 税務署長の承認
  • 要件についての詳細は、国税庁の発行した以下のパンフレットを参考にしてください。

    参照元:はじめませんか、書類のスキャナ保存!

    また『タイムスタンプ』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    電子帳簿保存法ではタイムスタンプが必須!業界人が徹底解説

    電子データで保存するための申請方法

    帳簿を電子データで保存するための申請方法は以下の通りです。

    まず、法人は、帳簿を電子データで保存するためには申請書を3ヶ月前までに所轄の税務署に提出しなければなりません。その申請書とは国税関係帳簿の電磁的記録による保存等の承認申請書です。

    一方、令和1年度の税制改正によると、新たに事業を開始した個人(個人事業主)に関しては、業務開始をした日から2カ月以内に「国税関係帳簿の電磁的記録による保存等の承認申請書」を所轄の税務署に提出することで、開業当初から電子帳簿保存法を適用できるようになっています。

    なお、申請書を提出する3ヶ月前とは3ヶ月と1日前ということです。例えば、期首が4月1日で、そこから電子帳簿保存法の適用を受けたい場合、3ヶ月と1日前の12月31日には申請書を所轄の税務署に提出していなければなりません。

    スキャナ保存するための申請方法

    国税関連書類をスキャナ保存するための申請方法は以下の通りです。

    まず、法人は、国税関連書類をスキャナで保存するためには申請書を3ヶ月前までに所轄の税務署に提出しなければなりません。その申請書とは国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請書」です。

    一方、令和1年度の税制改正によると、新たに事業を開始した個人(個人事業主)に関しては、業務開始をした日から2カ月以内に「国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請書」を所轄の税務署に提出することで、開業当初からスキャナ保存を適用できるようになっています。

    なお、申請書を提出する3ヶ月前とは3ヶ月と1日前ということです。例えば、期首が4月1日で、そこからスキャナ保存の適用を受けたい場合、3ヶ月と1日前の12月31日には申請書を所轄の税務署に提出していなければなりません。

    電子データの保存とスキャナ保存の違い

    電子データでの保存とスキャナ保存では、国税関係書類(帳簿)の取り扱いについて違いがあります。

    電子データでの保存は帳簿を課税期間の途中から保存できません。したがって、期首から帳簿を保存しなければならないため申請の適用期間を強く意識しなければなりませんが、スキャナ保存では、課税期間の途中からスキャナ保存に切り替えて保存することが可能なため、申請の適用期間を強く意識する必要がありません。

    スキャナ保存制度』についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    スキャナ保存制度とは?電子帳簿保存法に関連する手続・運用方法を徹底解説!!

    電子帳簿保存法へ対応するまでの流れ

    電子帳簿保存法を対応させ国税関係書類を電子化させるためには、電子帳簿保存法に対応したシステムの導入が必要不可欠です。そのシステムを導入させるための流れは以下の通りです。

    1. システム導入の検討・打ち合わせ
    2. 業務の整理・分類
    3. 整理・分類に適したシステムの選定
    4. 税務署へ申請

    1.導入の検討・打ち合わせ

    まず、書類を電子化して効果があるのか打ち合わせをしましょう。

    電子化の対象となる書類がいくつあるのか、電子化することでどんなメリットがあるのかを検討することが大切です。

    2.業務の整理・分類

    次に、今ある業務の整理をしましょう。その業務でどのような書類が発生して、どれを電子化できるのか表にして一覧を作ることが大切です。

    3.整理・分類に適した電子帳簿保存法対応のシステムの選定

    業務の整理・分類ができたら、適したシステムを選定しましょう。システムによって得意・不得意の分野があるので、どのシステムを利用するのが最も効果が高いのか選定しましょう。

    電子帳簿保存法に対応しているおすすめのシステムアプリは、レシートポストです。スマホ撮影をしてからオペレーターが入力をしてくれるので手間もかかりません。

    また、電子帳簿保存法への申請手続き・社内運用フローの作成もサポートを行ってくれるので安心です。

    レシートポストの詳細については下記公式サイトをご覧ください。

    『レシートポスト』公式サイトはこちら

    4.電子帳簿を税務署へ申請する方法

    会社ごとに税務署へ申請し、電子帳簿保存法下での運用フローや契約書などの書類を提出します。

    今回の電子帳簿保存法の適用を受けるために申請することを承認申請と呼びますが、承認申請を含めて3つ申請方法があるのでご紹介します。

    承認申請

    まずひとつ目は承認申請方法です。

    承認申請とは、所定の承認申請を税務署に対して行うことをいいます。

    電磁的記録による備えつけや電磁的記録を保存を行う場合には、承認を受けようとする国税関係帳簿の備えつけを開始する日の3ヶ月前までに、「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書」(スキャン保存の場合は「国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請書」)を所轄税務署長に対して提出する必要があります。

    取りやめの申請

    ふたつ目は、取りやめの申請方法です。

    これまで行なっていた電磁的記録による保存等をやめる場合には、事前に「国税関係帳簿書類の電磁的記録等による保存等の取りやめの届出」を所轄税務署長に提出する必要があります。

    変更の申請

    最後に、変更の申請です。

    電磁的記録等による保存等の申請内容に変更があった場合、事前に「国税関係帳簿書類の電磁的記録等による保存等の変更の届出」を所轄税務署長に対して提出する必要があります。

    電子帳簿保存法の申請方法』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    【初心者向け】電子帳簿保存法の申請方法をわかりやすく解説!

    電子帳簿保存法に対応する上で注意すべき3つのポイント

    電子帳簿保存法に対応する上で何点か知っておくべきことがあります。

    1つ目は、電子帳簿保存法に対応しても電子化した領収書等をすぐに破棄することはできないことです。
    領収書の電子データにタイムスタンプが押され、原本と突き合わせ作業が完了するまで破棄することができないので注意が必要です。

    また、2つ目として、電子帳簿保存法に対応するシステムを選定する必要があることです。

    電子帳簿保存法対応のシステムとはすなわちタイムスタンプが電子データに付与されるものです。すべてのサービスが対応しているわけではないので、注意が必要です。

    3つ目として、会社ごとに税務署へ申請が必要なことです。その際に、電子帳簿保存法へ対応したシステムの概要を記載した書類に加えて、電子帳簿保存法下での業務フローを説明する書類が必要となります。

    電子帳簿保存法の注意点』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    領収書を原本で保管するのはもう古い?電子帳簿保存法に対応する際の3つの注意点。

    2019年までの電子帳簿保存法改正で変わった7つのこと

    電子帳簿保存法は1998年に制定された法律で、紙による保存が義務付けられていた契約書、領収書などの国税関係書類を、電子データで保存することを認めた法律です。

    電子帳簿保存法は2016年と2018年、2019年に大きな改正が行われており、様々な項目で規制緩和が進みました。規制緩和により今後はオフィスのペーパーレス化がより一層加速していくと考えられています。

    具体的には下記の7つが改正されました。

  • スキャン機器の緩和
  • 原本の破棄が可能に
  • 上限金額の撤廃
  • データの内容の制約の緩和
  • 小規模事業者の特例
  • 新しく事業を開始した個人事業主は2ヶ月以内に申請でき、電子化可能
  • 9月30日以降の申請で、承認以前の書類を遡って電子化が可能に
  • 電子帳簿保存を導入するためには、経費精算システムを導入するだけではなく、税務署へ申請手続きを個別に行う必要があります。

    変更点1. スキャン機器の緩和

    2005年からスキャンによる書類の電子保存が認められるようになりました。しかし当時はデータ化に使用できるスキャナは原稿台と一体になっているものに限られておりデジタルカメラやハンドスキャナは認められていませんでした。

    近年スマートフォンのカメラの性能が向上したこともあり2018年からスマートフォンなど撮影によるデータ化が認められるようになりました。これにより外出先であっても領収書などをその場で電子データ化することが可能になりました。

    変更点2. 原本破棄が可能に

    国税関係書類は法律により7年間原本を保存しなければいけないという法律があります。これにより経理担当者は膨大な量の書類を仕分けて、ファイリングし管理しなければいけません。

    また企業の規模が大きくなるにつれて書類の量も多くなるため、大企業では書類を保存するために部屋を用意したり、倉庫を借りているのが現状です。

    電子帳簿保存法が施行された後も電子データ化した書類であっても原本は7年間保存する必要がありました。2018年の改正で電子データ化した書類に関しては原本を破棄してもよくなりました。

    これにより面倒であったファイリングの作業がなくなり、電子データであれば整理や管理、共有も行いやすく経理担当者の業務量が大幅に効率化さされ、これに伴い印刷費や人件費の削減も望めます。また書類保存用に部屋や倉庫を用意する必要もなくなります。

    電子帳簿保存法の保存期間』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    電子帳簿保存法のよくあるQ&A!保存期間はいつまで?

    変更点3. 上限金額の撤廃

    スキャナ保存してよい契約書・領収書等は取引金額が3万円までという規定がありました。このため仮にスキャナ保存を導入しても、取引金額が3万円以上の書類は従来通りの紙媒体で保存する必要がありました。

    2016年の改正で3万円までという上限が撤廃され、金額に関わらずスキャナ保存が認められました。これにより処理方法を統一することができるようになりました。

    変更点4. データの内容の制約の緩和

    電子帳簿保存法ではスキャンした電子データにいくつか制約がありましたが、改正により徐々に緩和されてきました。

    電子データはカラーで画質は200dpiまたは388万画素以上、スキャンした書類の元の大きさを判別するための画像サイズのデータも保存しなければいけませんでした。

    また、電子データは紙媒体の文書よりも改ざんが容易なため、改ざんが行われていないことを示す必要があります。

    これを証明するための仕組みとして、誰が作成した文書であるかを説明する電子署名とある時点でその文書が存在し、それ以降改ざんされていないことを示すタイムスタンプがあります。どちらも第三者機関を利用したサービスであるため、コストがかかります。改正前までは電子署名とタイムスタンプの両方が必要でした。

    2016年の改正では電子署名が不要になりタイムスタンプだけでよくなりました。これによりコストと手間が削減されました。ただし受領者や書類作成者本人がスキャンしてデータ化する場合は書類原本に署名し3日以内にタイムスタンプを押さなければいけないというという制約はあります。

    さらに2018年の改正により白黒(グレースケール)のデータも認められるようになり、レシートや領収書などA4サイズ以下の書類に関しては画像サイズのデータを保存する必要がなくなりました。

    変更点5. 小規模企業者の特例の制定

    電子帳簿保存制度を利用するためには改ざんが行われないように以下の3点に基づいて事務処理を行われるように、社内規定を整備する必要があります。

    1.相互けんせい
    書類のスキャンと、記録内容の確認をそれぞれ別の人が行う体制
    2.定期的な検査
    事務処理が適正に行われているか確認するための定期的な(最低1年に1回以上)検査
    3.再発防止策
    検査により問題点が生じた場合に、報告、原因の究明と改善が行われる体制

    この規定を整備するためには人員が必要なため従業員の少ない企業では、電子帳簿保存制度を導入するのは困難でした。

    2018年の改正により、従業者が20人(サービス業や商業の場合は5人)以下の小規模事業者は特例として2.の定期的な検査を税理士に委託することができるようになりました。さらに2.を税理士に委託した場合は1.の相互けんせいが必要なくなります。

    これにより個人事業主や小規模事業者でも電子帳簿保存制度を利用しやすい環境になりました。

    変更点6. 新しく事業を開始した個人事業主は2ヶ月以内に申請でき、電子化可能

    これまで、電子帳簿保存法が適用されたのは、税務署に申請書を提出してから3か月以降の書類からでした。そのため、4月1日から電子化したい場合は12月31日までに申請が必要でした。

    それが令和1年4月から、新規に事業を開始した個人事業主において事業開始2ヶ月以内に申請ができ、すぐに電子化ができるようになりした。3か月たたずとも電子ができるようになったのです。

    変更点7. 9月30日以降の申請で、承認以前の書類も遡って電子化が可能に

    承認申請前の書類は電子化が認められていませんでしたが、令和元年9月30日以降に行う申請分については、遡って電子化することが認められました。

    最新の電子帳簿保存法の改正について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    【2020年最新】電子帳簿保存法改正のポイントは?経理のDXに必須の知識を図解で解説!

    まとめ

    スキャナ保存制度は、導入までが大変な制度ではありますが、導入後のメリットは絶大なものです。

    オリンピックを見据え、日本政府もますます書類・手続きの電子化向かってに舵を切っています。

    「気が付いたら乗り遅れていた」なんてことにならないように、今から導入を検討してみてはいかがでしょうか。