記帳代行サービスとは?料金相場や導入メリットを解説!
記帳代行をご存じですか?面倒な領収書の記帳をお任せする仕事です。経理社員がいない創業時や急な退職の時に記帳代行はコストメリットがあります。
現在では会計ソフトや精算システムを利用することで、記帳代行では不便だったところが改善されたり、更に簡略化することが可能になりました。
記帳代行のメリットや注意点、利用した方がいい場合、経費精算システムとの活用方法などを紹介していきます。
オススメの記帳代行サービスは「メリービズ」です。下記ページでその理由を解説していますので、興味のある方はこちらをご覧ください。
記帳代行サービスとは
記帳代行とは領収書や通帳の内容を伝票に起こしたり、帳簿に記帳する経理業務の一部を外注化することで、実は昔からある仕事です。現在は起票でなく会計ソフトに入力することが主になっています。
記帳代行のサービスの業務内容は8つ
記帳とは売上などの金額と仕入、その他必要経費に関する事項を記録として残すこと。では実際に記帳代行サービスを依頼すると、何をどこまでやってくれるのでしょうか。
経理の業務を主に次のように分類してみると、記帳代行とは8の記帳を外注化することになります。
- 現金管理
- 請求書発行
- 売掛・買掛金管理
- 口座管理
- 銀行振込
- 給与計算
- ファイリング
- 記帳
白色申告も記帳が義務化
これまで白色申告については免除されていた記帳業務が平成26年から義務化されました。そのため個人事業主であっても記帳がしなければなりません。記帳の知識のない方でも記帳と帳簿の保存が必要です。
記帳代行はどこに依頼すればよい?
顧問契約をしている会計・税理士事務所が請け負うか、記帳代行を専門に行っている会社もあります。また個人で伝票の整理・記帳を行ってくれるところまで様々です。
会計事務所が顧客から受け取った領収書や伝票を、そのまま記帳代行業者に依頼することもあります。
記帳代行サービスの3つのメリット
全ての会社が記帳代行を利用してメリットが出るとは限りません。どういった会社で、どのようなメリットが出るのか、いくつか例を挙げてみます。
メリット1. 経理社員から記帳代行へ移行する場合
社内に経理の社員がいる会社が、記帳代行に切り替えることによって得られるメリットは人件費の削減です。
また起業して経理を身内にお願いしているような会社では、記帳代行に切り替えることにより、経理のプロに依頼できることになります。
更に急な経理社員の退職もあり得ます。その時に記帳代行に入ってもらえれば、代わりの人材を募集し教育する時間が不要となり、大切な会社のお金の流れを止めることなく業務を進めることができます。
メリット2. 創業時の経理がいない会社・個人事業主の場合
そもそも起業したばかりの会社や個人事業主の方ですと、経理社員を雇う余裕は金銭的にも時間的にも難しいでしょう。前述したとおり記帳・保存は義務化されていますので記帳は必要です。
起業したばかりのスタートダッシュをしたい時に、慣れない記帳に頭を悩ますより専門家に記帳代行を依頼することによって、本業に専念しつつ経理の基本的な仕組みを作ってもらうことが可能です。
メリット3. 業務の一部をアウトソーシングする経理部門の場合
一定の規模の企業で経理社員がいても、記帳代行を利用するメリットが出ることがあります。経理社員が記帳や確認に時間を割かれている場合です。記帳代行を利用することにより財務や別の業務などより専門性の高い仕事ができるようになります。
また記帳代行に依頼するためには、これまでは経理社員に甘えてたところを、必要な書類を用意することや提出期限を厳格にしやすくなったり、外部の目が入ることにより仕組みの見直しができることもメリットのひとつです。
記帳代行の料金相場表
インターネットを検索すると安い記帳代行の案内が出ており魅力的思えますが、自分の会社がどこまでを依頼したいのかによって金額が変わってきます。
仕訳数による従量設定の料金
記帳の料金設定は仕訳数の従量設定になっているところが多いです。また現金出納帳を代行に含めると金額が高くなることが多いです。
仕訳数 | A社 | B社 | ||
現金出納帳の準備 | 会社で用意 | A社で作成 | 会社で用意 | B社で作成 |
~50 | 1,980円 | 3,960円 | 2,500円 | 5,000円 |
~100 | 4,980円 | 9,800円 | 5,000円 | 10,000円 |
~200 | 14,800円 | 19,800円 | 10,000円 | 20,000円 |
~300 | 19,800円 | 29,800円 | 15,000円 | 30,000円 |
オプションに注意
基本料金以外にオプション料金が設定されていることが多いです。記帳だけなのか、経理代行も依頼するかにもよります。
丸投げパックなどセット料金を設定している場合は、希望の内容が基本料金になるのか、オプションで別料金になるのか確認が必要です。主なオプションは次のようなものです。
- 特急納品
- 勘定科目設定
- 帳票整理
- 部門別管理
- 給与計算
- 月次減価償却
- 月次棚卸
- 資金繰表
金額やオプションの内容は記帳代行の契約書で明確にしておきましょう。
『記帳代行の契約書』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
記帳代行導入が難しい時の対応方法
一見便利な記帳代行ですが、経理の社員やパートの方が良い場合もあります。例えば突発的業務が多い職場は、後でまとめて記帳を行う記帳代行では対応できません。
また仕訳数が多い職場も費用面で導入が難しくなります。記帳代行だけでなく、ソフトやシステムを追加することで対応できることがあります。
小口現金が毎日動く職場
毎日の現金管理が必要な業種では記帳代行を利用することは向いていません。前述したとおり、記帳代行会社でも現金出納帳だけはお客様で準備する条件としていることが多いです。
そのため、現金で経費の取扱いが多いようであれば、経費精算システムを活用することをおすすめします。
仕訳数が多くなってしまう職場
卸売業は取引先が多く売掛の入金が多くなります。仕入の品目が多くなると買掛金も増えます。そうなると仕訳数が増え従量制の記帳代行だと費用がかかることになります。そういった場合には販売管理ソフトの一括管理を行い、記帳代行の費用負担を減らすことできます。
意外と知らない!記帳代行の4つのデメリット
コストのメリットが大きい記帳代行ですが、注意すべきこと・気を付けなければならない点もあります。
デメリット1. 経理社員が育たない
起業したての会社、経理社員から記帳代行サービスに変更した会社ですと、社内に経理職員がいなくなります。会社が大きくなっていくとき、共に成長していく経理の社員がいなくていいのか、一考が必要です。
デメリット2. 代行業者に当たりはずれがある
記帳代行業者の中には入力ミスが多い会社もあります。残念ながら税理士が対応していても間違うことはあります。間違いを指摘した際に直ぐに修正をする対応をしてくれればいいですが、指摘されたことにムッとした態度を示す人もいます。
デメリット3. リアルタイムで経営状況の把握が難しい
記帳代行の最大のデメリットといえば、自社の経営状況が把握しにくいことです。必要書類を記帳代行会社に渡してから納品まで5営業日から7営業日かかります。
中には20営業日が必要という記帳代行会社もあります。この間にも会社のお金は動いており、最新の情報が社内で把握できません。
デメリット4. 記帳代行に依頼するまでの工程が増える
記帳代行を依頼するまでの工程が増えます。丸投げパックなどありますが、工程でいう3の領収書をまとめるところだけで、それ以外の工程作業は必要です。
- 通帳のコピーを取る。
- 通帳の記帳内容に説明をつける。
- 領収書・請求書をまとめる。
- その他給料の資料やデータを用意する。
- 郵送する又はデータ化してメールする。
- 不明点があれば問合せがあり、内容を確認して代行会社へ伝える。
このように記帳代行サービスは工数や手間が増えたり、クオリティが担保されていないというデメリットはあります。
最近は経費精算システムの中にも領収書やレシートの記帳代行を自動で行うサービスがあります。
例えば、経費精算システムの「TOKIUM経費精算」は領収書やレシートを撮影するだけで99.9%の精度でデータ化をするので、記帳代行で実現したいことができます。
これ以外にも便利な機能が多いTOKIUM経費精算は、『電子帳簿保存法』にも対応しているので、経理のDX化にも最適のサービスとなっています。
記帳代行と経理代行の違いはサービス内容
一般的に経理代行サービスとは、給与計算や請求書発行、売掛買掛金の管理などを外注化することを言います。
記帳代行会社や会計(税理士)事務所が請け負います。どこまでを依頼するかで料金も変わってきます。
記帳代行会社と税理士の記帳代行の違い
記帳代行サービスに依頼する場合と税理士に依頼する場合との違いは何でしょうか。
料金は記帳代行の方が安いでしょう。しかし税金や節税のアドバイスが必要な場合は税理士に依頼する方がよいでしょう。
記帳代行会社の中には税理士と提携していることもあります。契約変更の点からすると、記帳代行会社は期の途中でも可能です。しかし税理士と直接顧問契約を結んでいる時には決算までの契約だとすると解除が難しいことがあります。
まとめ
以上のような記帳代行のデメリットを解消するには経費精算システムを活用することをおすすめします。領収書はその場で撮影すると入力が代行され、会計ソフトと連携しているので記帳も不要です。またTOKIUM経費精算システムだと人が入力しているので精度が高く手書きの読み取りも問題がありません。
『記帳代行の契約書』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

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